2019川越地区会 3月例会 活動報告
むさし野・川越地区の合同例会が新座市ベルセゾンにて開催されました。
報告者は、広島同友会の副代表理事を務められている、日鐵鋼業株式会社の代表取締役の能登伸一氏です。
能登氏は大学卒業後に4年間他社での修行をして、父が経営する日鐵鋼業に入社されました。
しかし、入社してみると、社員のやる気のない暗い雰囲気に愕然としたそうです。
その原因を知るために、古参の社員を飲みに連れ出して本音を聞いたところ、社員と経営者の考え方や意識の違い、経営者の会社に対する思いが社員に全く伝わっていなかったことにショックを受けたそうです。
そんな会社を変えるために能登氏は、ブータンの「国民総幸福」という考えを元に、経営指針を「日鐵内総幸福の向上」と定めて、会社に係る人が幸福になる経営を目指されました。
この経営指針を実現するために、社員の話や提案に黙って耳を傾け、経理状況を社員に公開して利益を社員に還元する。そんな社員が誇りを持てる会社作りを推し進めたそうです。
その結果、社員が「自分の会社」という意識を持ち、経営者を信頼してくれる会社へ変化し、社員との会議による新提案等もあり、会社の業績もアップして新卒社員の採用も出来るようになりました。
グループ討論では、能登氏の報告を聞き「経営者の思いはなぜ伝わらないのか?」をテーマに、社員とのコミュニケーションでの双方の意識の違いといった問題点について、どうやってその問題を解決していくのかを活発に議論しました。
どのグループも、自社に持ち帰り実践できることの気づきがあった、実りの多い討論となったようです。
その後の懇親会では、むさし野地区と川越地区の会員、ゲスト、オブザーバーが活発に交流し、両地区に新入会員が出来る等、非常に盛り上がった例会となりました。
(川越地区会 小田明 記)